院長コラム

参議院選挙が終わりました

 参議院選挙が終わりました。
 
 
 7月の強い日差しの中で選挙民の支持を訴えて駆け回っていた候補者の皆さんはもちろん応援を続けてこられた支持者の皆さんお疲れ様でした。
 私も少し日焼けしました。
 選挙の結果は皆さんも知るとおりです。
 選挙は終わりましたが本当に重要なのはこれからの動きです。
 私たち投票者たちの選択が間違っていなかったと証明することが、圧勝した自由民主党にとって大事なことであると思います。
 かつて多くの耳触りのよい公約(横文字)を並べた政党の政権下で何が起こったかを選挙民は記憶しています。
 そのことがこのたびの結果に結びついたのでしょう。
 しかしながら振り返って政権を奪われたときの自由民主党のありさまを思えば、選挙民が政権交代というドラスティックな変革に夢を託してしまった心理も理解できます。
 あまりにも長きにわたり政権を獲得していたことが原因となって、しだいに国民との乖離が生じていような気がします。
 政権末期には、私でさえ「どうかな」?と思うようなことが多々ありました。
 国会議員として過ごす毎日の中で、自分たちを代表として国会へと送った人々の気持ちがわからなくなる、そもそもわかろうとしなくなる、それが前方に大きな落とし穴を作っていくのだと思います。
 ですからこのたびの選挙を勝ち抜いた議員の皆さん、そしてすべての議員の皆さんには、投票した選挙民の気持ちを深いところで理解していただきたいと考えます。
 自分なりの解釈をせずに、深いところで正確に理解して、そのうえで活動していただきたいと考えます。
 そうでなければ、またあのような悪夢が繰り返すかもしれないからです。
 選挙民は愚かな民ではありません。
 そのことをひと時も忘れずにこれからの任期を活動していただきたいと考えます。
 さて、日本医師会副会長の羽生田俊先生が比例全国区で当選されました。
 国会に医療の世界からの代表を送ることができたことは大きな意味をもちます。
 かつて通算してほぼ10年という年月をアメリカ合衆国に住み、その医療環境をつぶさに見てきた者としては、医療現場の荒廃はどうしても回避したい重要なテーマです。
 生まれてからずっとこの国の医療環境に守られてきている多くの方には、同国の医療の実情をもっとよく知ってほしいと考えます。
 その本当の価値を知らないでいるうちにいつの間にか失ってしまわないように日本の医療をもっとよく考え、守るべきところを守っていくことが重要であると考えます。
 羽生田先生は、その大任を果たす代表として国会で活躍されることと思います。
 
 そして、福島県・・・・
 今、大震災から2年4か月がたち、県民ひとりひとりがそれぞれの場所で力の限り生き、できることから始め、この傷ついた郷土を癒し、守ろうとしています。
 国、県、各自治体の担当者には、被災者への真の共感、そして物事をすすめていく高い能力が必要であると考えます。
 適材適所という言葉は非常に大きな意味を持ちます。
 
 さて、選挙民に選ばれた人々を選良といいます。
 この国の今を思うとき、選良の皆さんには、文字通り 「いのちがけ」 で働いていただきたいと考えているのは私だけではないでしょう。
 今、この国の選良には国民の熱い視線が向けられています。

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