田村地方の医療改善を!!!
2017年04月05日
田村地方の医療改善を
新年度になりました。田村医師会の会長としての仕事に追われ、ずいぶん長い間このコラムを更新していなかったことをお詫びします。
実は昨年度後半に地域の医療にかかわる重要な動きがありました。
この田村地方全体つまり田村市・三春町・小野町のすべてを管区とする医師が加入している医師会の会長として、地域の医療の実態についての会員の意見・住民の皆さんの意見・関係団体からの資料をもとに現在の田村地方の医療の問題点を解消し、健全な医療体制を構築するべく、県・県立医科大学・県医師会の多くの関係者・担当の皆様に実状を説明し、田村地方の医療の今後あるべく姿についての考えに賛同を得ることができました。
その中で、昨年11月に田村地方医療確保対策協議会が設立されました。
新聞に報道されましたのでご存知の方も多いと思いますが、地域の医療・介護などの専門家が田村地方の医療の問題点を正式に協議し、改善に向けて尽力することを求めた提言書を2月8日に田村市・三春町・小野町の首長さんに手渡しました。この中には、現在郡山の病院に頼っている救急医療を田村地方の中で実施できるようにすることや、地域に24時間体制の在宅ケアシステムを整えることが盛り込まれました。
提言書全文が田村医師会HPに掲載されています。
地域の医療・介護・救急などの専門家が集い、また周辺自治体の医療関係者・県の担当者までがオブザーバーとして参加した会で、問題点を明確にして改善を求める提言書を首長さんたちに手渡すというこのように画期的な動きがあったのですから、地域の医療の改善という重要な問題について住民の幸福を第一に考えるべき首長さんたちは迅速に決断して最優先事項として行動していただきたいものです。
この田村地方にある医療機関と医療介護施設に所属する医師のほとんど全員が田村医師会に所属しています。地域の医師会として医療・介護活動を充実させるために日本医師会・福島県医師会、そして福島県、県中保健福祉事務所(保健所)さらには地域の救急搬送を担当する消防署・郡山市など周辺の医師会や高度医療を担う病院と連携・協力して活動しております。
これからも医師としての倫理のもと地域の医療を守り、改善して住民の皆様の生命と健康とを守っていくために尽力してまいります。
そして最後に皆様にお願いがあります。
よりよい医療や介護を求めていくのは住民の皆さんの権利です。このことを忘れないでください。
何も言わないままでは、地域の医療・介護の状況は改善されません。
郡山市やいわき市のように実力ある医療体制を確立して、安心して生活することのできる田村地方にするために声を大にしてください。
田村医師会と一緒に地域の医療を改善していきましょう。