院長コラム

忍耐の時は続きます

猛暑の夏が終わり、実りの秋を迎えました。

コロナで外出を控えている多くの人々にとっては、秋の味覚が待ち遠しく思えるのではないでしょうか。

新米や果物などが食生活を豊かにしてくれます。

前にも書きましたが、旬の豊かな食材が湯気を立てる食事を家族で囲むことに勝る喜びはないと思います。

ですが、今はできれば大皿の料理ではなくめいめいのお皿盛りで食事をしましょう。

お互いににこやかに、表情で意思を疎通させる黙食をお勧めします。

コロナの特効薬が開発され、広くいきわたるまで、またはコロナの感染力が目に見えて低下するまで、もうしばらくの辛抱をお願いします。

いつの時代にも苦難の時があり、忍耐力が試されるときがあります。

一見平穏なように見える時期でも、すべての人が順風満帆の人生を送るということはありません。

多くの人が、何かしらの悩みを持ち、どうにか折り合いをつけて日々を過ごしています。

今般のコロナ禍のなかでは、世界中の人々がコロナという新しい脅威と向き合うことを余儀なくされました。

多くの方が亡くなり、家族や友人を失った多くの人々が残されました。そして、感染して回復した方たちが、今も後遺症に苦しんでいます。

そしてコロナ禍が長期化して3年目の夏、日本では、これまで忍耐強く封印していたあらゆる欲求、例えば帰省・旅行・イベント参加・友人との会食などへの欲求が、行動制限なしの社会でいっぺんに噴出し、世界中が見守るなかで日本の感染者数は短期間に劇的に跳ね上がりました。

医療現場(発熱外来)には、症状と不安を抱える人々からの電話が日々鳴り響いています。

家庭内感染は勿論のこと、病院・高齢者施設をも巻き込んでの職場クラスターのほかにも、相当数の方が感染しています。

この方たちには感染源に心当たりがなく、いわゆる感染源不明の市中感染状態であることを考えると、陽性者との長時間の接触、会食などがない場合でも、空気中に漂うウイルスによって多くの人が感染しているのではないかと考えられます。

そのため、換気は感染を防ぐための重要な対策となります。

定期的に部屋の空気を入れ替え、よどんだ空気の中で長時間過ごさないようにしてください。

そしてマスク着用・手の消毒・丁寧な手洗いという予防行動をもう一度確認して、基本に立ち返り感染を防ぎましょう。

さらに、この冬にはインフルエンザが流行すると予測されていますから、併せて万全の予防体制をとっていきましょう。

高齢の皆さんや幼児、重症化のリスクを抱えている方々には、コロナワクチンは勿論のこと、インフルエンザについても早めに予防接種を受けていただきたいと思います。

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