院長コラム

コロナ4年目に入って

年が改まるとき人は新年に幸多かれと祈ります。

2023年はどのような年になるのでしょうか。

この数年は「コロナの時代」として後世に記憶されることでしょう。

未知のウイルスを目の前にして世界中がパニックになり、なすすべもなく多くの人命が失われた初期の段階から、感染拡大と収束のサイクルのなかで変異を繰り返してきたこのウイルスを未だ根絶できないまま、感染拡大4年目に入り、今世界はウイズコロナへとシフトチェンジしつつあります。

3年前の今頃、予想もしなかったコロナという禍が世界に広まっていった頃、多くの人が、その実態を把握することなく、無防備のまま感染 ⇒ 重篤化 ⇒ 命を落とすという経過をたどっていきました。

特に欧米では瞬く間に多くの方の命が失われました。

この国でも同様に少なからぬ犠牲者を見送ってきました。

この経験から学ぶべきことは、これから起こるであろうことを多くの人は全く予見できないということです。

コロナウイルスが今後どのように変異していくのかも予見できず、また新たなウイルス禍が生まれないと断言できる人もいません。

一つ言えることは感染拡大には法則があり、ウイルスの宿主である人間が自由に移動し集まり接触の機会を増やすたびに感染が拡大するということです。

今後の変異がどのような影響を及ぼすかについては知る由もありませんが、しかし今や世界は経済の衰退を回避するためウイズコロナへと向かっています。

要するに自助努力です。

自分の健康は自分で守るという基本に立ち返ったのです。

旅行も大規模の集会も可能です。マスクでさえ外すことを期待されているようです。

予想していた通り、新型コロナウイルス感染症は、季節性インフルエンザと同様の「5類」に分類されると発表されました。

「2類」のように感染症にかかわる行動規制を撤廃し、経済を活性化させ、人生を楽しみ、コロナ以前の生活様式に戻るという期待が込められていますが、多くの感染症専門家の意見と同様に、ここは慎重に行くべきだと考えます。

経験から学ぶことを知っている私たちは、依然として続くコロナの時代の中で今にもまして賢くなり、コロナの時代に淘汰されず生き残って行く力を養っていきたいと思います。

今後のコロナウイルスがどのように変異していくか予測できず、新たな致死率の高い強毒性のウイルスが出現しないと言い切れる人もいないのですから。

人生を楽しむことをあきらめてはいけませんが、こと感染症対策に関しては、慎重に判断し、自分自身の賢く正しい生活様式を確立していきましょう。

 

 

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