2023年師走
2023年12月01日
師走になりました。
今年も様々なことがありました。
医療の面では新型コロナウイルス感染症の分類が変更されたことが話題としてあげられるでしょう。
それに伴い経済は活性化しましたが、現時点でコロナは依然として流行しており、それに加えてここ数年流行の兆しもなかったインフルエンザの流行が春先から継続しています。
通常は気温の低下とともに冬に流行するインフルエンザですが、春先から流行し始めて、各地で学校閉鎖に追い込まれるような事例が頻発しています。
学びの機会が失われることも残念ですが、大会や行事など大事な時期に罹患すると様々な悪影響が生じ、このまま受験シーズンまで流行が続けば、人生の大事な進路にかかわってきます。
年末年始は人の移動も会食の機会も多くなりがちですから、感染症の恐ろしさを思い出して油断せずに予防に努めましょう。
新しい年を安定した体調で迎えるために、規則正しい生活で免疫力を強化しましょう。
今年は温暖化に起因する大規模な自然災害がおこりました。
被災されて、いまも以前の暮らしに戻れない方々がいます。
電気料金・ガソリン代、様々な食品が値上げされ、日本円の価値は下がったままで定着しつつあります。
1ドル100円という時期も実際にありましたから、その頃を思えばあまりの違いに愕然とします。
このまま円の価値が下がったままで、高齢化が進むこの国から若者たちが海外に出稼ぎに行ってしまえば、次代を担う人材はどこに求めたらよいのでしょう。
自分の殻に閉じこもり、社会に関心もなく、投票にもいかない人口がますます増えていき、民主主義は形骸化され政治家が世襲、つまり家業となりつつあります。
どんなに優秀でも根底に国民の目線を持って考える人々をおくりだすはずの場所に、今、そのような人は何人いるのでしょうか。
人々がこの国の在り方にもっと関心をもって投票に行くことが、健全な社会を育てていきます。
参政権という貴重な権利を投げ捨てることは、自らの未来を投げ捨てることと同じだと考えます。
すべての有権者が参政権を行使する状況になれば、政治家が特定の集票団体に頼ることもなくなるでしょう。
新しい年に期待しましょう。
さて国の外に目を向ければ、世界の多くの場所で紛争・戦争などが続いています。
一見遠い世界のことのようで関心を持てない方もいるでしょうが、今の世界で起きていることは、いずれ私たちに影響をもたらしてくる可能性が大きいのです。
ですから新聞やテレビの報道に注意を払い、しっかり自分なりの考えをもって進みましょう。
そしてニュースに関心を持つことは認知症の予防にも役立ちます。
12月にはクリスマスを祝います。
他者への愛を説いたイエス・キリストの誕生日を祝います。
この季節に人々を殺傷する火器が使用され、もう長い間がれきの中で、そして難民キャンプで過ごしている人々を思います。
私たちは今、命の危険にもさらされず安心して眠りにつくことができます。
食事に困ることもなく店に品物がないこともありません。
でも大震災のときを思い出してみると、自分たちに直接かかわることなのに十分な情報も入らずに、日々不安の中に過ごしていたものです。
そのような体験をもつ私たちには、この冬空の下で生命の危険にさらされ一時も安心して生活することができない人々の存在は他人ごとではありません。
夜、一日の疲れを癒すような温かい風呂に浸かって日本人でよかったと思うとき、対極にいる人々、戦争・紛争・侵略など大きな暴力の中で傷つき生命を失っていった人々のことを思います。
日本にもかつてあった光景です。
人は辛い体験を忘れようとしますが、歴史の教訓は必ず役立てられなければなりません。
日々の安寧のなかで、したいことをし、言いたいことを言える社会は素晴らしいのですが、その真のありがたさをかみしめて一日一日を大切に生きていきたいと考えます。